
夏の布仕事
- textile arts studio CORO

- 2025年11月10日
- 読了時間: 4分
更新日:2025年12月2日
こんにちは
暑くてたまらなかった夏も過ぎ
川越はすっかり寒くなりました
今年の夏は、スタジオの皆さんと制作をしたり畑仕事に励んだり充実した毎日でした
今回は、夏に取り組んだ布仕事を紹介したいと思います
畑で綿と藍を育てる
スタジオでは昨年から、
近くに畑を借りて綿と藍を育て始めました
綿や藍との出会いは5年ほど前
山梨県の機屋(はたや:織物を織る工場)に勤めていたとき、先輩から和綿と藍の種をいただいたことがきっかけでした
それから毎年、
小さなプランターで和綿と藍を育て種取りをしてきましたが、スタジオ開設と同時に近くで畑を借りられると知り「植えてみよう!」と軽い気持ちで始めました
早朝、畑で植物の世話をしていると
気持ちが澄んでとても良い時間でしたが、
無知な自分一人で始めてしまったため…
昨年はなかなか大変でした
昨年の経験から、
今年は専門学校の教え子に協力してもらい
5月半ばから活動を開始しました

今年植えた綿の種類
今年植えた種はこちらです
〈白い綿〉
和綿
アップランド綿(洋綿)
〈色のある綿〉
茶綿(和綿)
緑綿(洋綿)
綿にもいろいろな種類があると知っていましたが、白以外の綿を育てるのは初めてです

(緑綿は、種から緑色でした)

発芽から苗の成長
植えてから10日ほどで発芽し、そら豆のような双葉が開きます
この瞬間は、収穫の時と同じくらい嬉しいものです

(洋綿の双葉)
この時期は虫やナメクジに注意が必要です
せっかく出た双葉が翌朝には茎だけに…なんてこともあり
今年もいくつか食べられてしまいました

6月、順調に大きくなった苗を梅雨前に畑へ移植しました
梅雨に入れば水やりが不要かと思いきや、雨はほとんど降らず、結局毎日水やりに行くことに
異常な暑さのせいで、「今年はだめかもしれない…」と思うこともありました

綿の成長と摘芯
7月も暑い日が続き、洋綿は少し不調でしたが、和綿はすくすくと伸び、一安心

(洋綿)

(和綿)
7月中旬になると、大きく葉を広げ始めました

昨年は間引くのをサボってしまって
気づいた時には足場が見えないほど葉で覆われて、綿はこんなに大きくなるのか!と驚きました
なので、今年はしっかり間引いて摘芯もしました(それでも混み合っている?)
花とワタの成長
そして花が咲き始めます

(アップランド綿/洋綿の花)

(緑綿/洋綿の花)

(和綿の花 オクラの花に似ています)
花が終わると、ワタの蕾が膨らみ始めます
和綿と洋綿を比べると、枝葉や花の形だけでなく、ワタの様子も違います

(洋綿 花の根元が膨らみ始めます)
和綿のほうが一回り小さく
弾けるワタも小さめです

(和綿 先端がすこし尖っています)
綿の交配について
隣で育てると交配してしまうのでは?と思うかもしれませんが、
和綿は和綿同士、洋綿は洋綿同士しか交配しないそうです
しかしわたしは、緑綿とアップランド綿(どちらも洋綿)を隣に配置してしまいました…
この場合、色が混ざってしまうのかと調べたところ、
色の違う綿同士が交配しても、すぐに色が混ざるわけではなく、何年か育てていくうちに徐々に変化が現れるとのこと
ひとまず収穫を待つことにしました
相談したのは洋綿の種を購入した「メデタシ種苗」さん(茨城県西筑市)
無農薬で綿を大切に育てていて、育て方の相談にも乗ってくれるので、綿づくりに興味がある方にはおすすめです
収穫
9月、いよいよ弾けました
今年は茶綿が最初でした

(茶綿/和綿)

(緑綿/洋綿)

(アップランド綿/洋綿)
収穫が始まったとはいえ、一斉に弾けるわけではなく、花を咲かせた順に下から弾けていきます
11月現在、上の方は蕾の状態なので収穫はまだ続きそうです

収穫後の作業
収穫したワタはスタジオに戻り、しばらく天日干ししました
初めて収穫した茶綿は、優しいベージュのような色でした
「さあ、いよいよ紡ごう」と言いたいところですが、ワタの中には種があるため、まずは一つずつ種を取り出す作業から始めます
ここからが地味に大変な作業で、布になるまでの道のりはまだ続きます


